弁護士の木下です。
今年は家族で生駒山上の宝山寺にお参りするとともに、私が社外取締役をさせていただいている東京の会社の役員の方々と一緒に、大阪の箕面市の山深くにある勝尾寺にも参拝してきました。
勝尾寺は、平安時代に清和天皇の難病治癒の祈祷を行い、無事に病気が癒えた帝から、「王に勝つ寺」として「勝王寺」と号されましたが、余りにも畏れ多いとこれを辞退し、「勝尾寺」に差し控えたという由来があります。以来、源氏、足利氏など時代の覇者たる将軍家が勝運を祈願し、現在でも、試験、病気、スポーツ、商売などあらゆる勝負の勝運のお寺として、絶大な信仰を受けています。まずは「己に勝つ」という精神こそが勝尾寺の勝運信仰の真髄であるため、不屈の精神「七転び八起き」の象徴であるダルマは、勝尾寺のシンボルにもなっていて、寺院にはあちこちにダルマが飾られていました。
また、勝尾寺は、西国霊場三十三ヶ所めぐりの第23番札所としても有名です。私も、今回ご朱印をいただきました。
数年前に始めた西国霊場三十三ヶ所めぐりのご朱印は、ようやく、9つ目になりました。京都の清水寺(第16番札所)のように極めて著名なお寺だけでなく、琵琶湖に浮かぶ竹生島にあるため、船でアクセスしなければならない宝厳寺(第30番札所)のように個性的なお寺もあって、なかなか勉強になるし楽しいです。
ところで、この勝尾寺ですが、ちょっと他とは異なる趣きを随所に感じるお寺でした。たとえば、「四国八十八ヶ所のお砂踏み」として、四国八十八ヶ所の霊場から持ち帰った砂が88体の石仏の足許に置かれていて、これを順番に踏むことで、各霊場をお参りしたのと同じ功徳が得られる大師堂などは、何ともユニークな仕掛けだと思いました。
その中でも、私が一番印象に残ったことは、勝尾寺独特とも言えるお守りの売り方です。新年の参拝者は皆が入口で笹の枝を一本もらって入場するのですが、お寺の中で、種類別の縁起物のお守りを買うと、その都度巫女のお姉さんが笹の枝にくくり付けて祈願してくれるのです。たとえば、『家内安全』の縁起物は「家族の愛を支える米俵」と標識案内がある売場で、金色の米俵のお守りとして売られています。その他『金運』、『健康』、『交通安全』など、様々な縁起物のお守りが順路に沿って順番に売られています。この縁起物はどれも一つ700円で、全部で12個もあるわけですが、周囲の参拝者の笹の枝が次第に縁起物に飾られてきらびやかになっていくのを見ると、新年早々出遅れるのは嫌な気持ちになって、知らず知らずのうちに煽られてしまいます。また、縁起物を全部集めると、初めてありがたいお札をいただけることになっているので、お参りしていると、どうしても全部集めたくなってしまいます。仮に全部の縁起物を購入することは無理でも、入場のときと同じ笹の枝だけを持って出るのはいかにもバツが悪いのか、私が見たところ、ほとんど全ての参拝者は、少なくとも4~5つ以上の縁起物のお守りを購入して、各自の笹の枝に嬉しそうにくくり付けてもらっていました。
私は、少な過ぎても寂しいと思いましたが、自分の頑張りに応じて毎年少しずつ増やしてゆくのも良いのではないかと考えて、今年は7個の縁起物の購入にとどめました。また、来年8つ以上の縁起物を買えることを楽しみにしたいです。
それにしても、大多数の参拝者が少なくとも2~3千円から最高で8千円以上になる縁起物のお守りを次々と購入していく寺院など、他に存在するのでしょうか。まさに「勝尾寺商法」とでも呼ぶべきもので、勝尾寺恐るべしです!
インターネットで調べると、勝尾寺は商売上手で、すごく儲けているであろうことについて、賛否両論のようでしたが、私は、「アイデアってやっぱり大切だなぁ」と、真面目に感心してしまいました。
もう一つ付け加えますと、この勝尾寺の参拝者は、当然勝運にこだわる方々が多く集まってくるわけですから、寺院が活気に満ちていることでも有名らしいのですが、たしかに何かしら大きなパワーに触れたような気がしました。
今回の勝尾寺は総勢18名での参拝でした。ほとんどの方は、わざわざ東京から参拝だけのために、日帰りをされて、東京から新大阪までの新幹線と、そこから1時間ほどレンタカーを使って参られました。
一般の会社に勤めている方なら経験されることがあるのかもしれませんが、ほぼ個人企業のような弁護士をしていると、こういうことは滅多に訪れない機会で、プロ野球球団やJリーグクラブの必勝祈願みたいな一体感があって、すごく新鮮で気持ちが良かったです。
私にとって、昨年はこれまでの人生の中で、間違いなく一番苦労をして、最も辛く苦しかった一年になりましたが、年も変わって、とても良いスタートが切れたと思います。
今年は良い年になりそうです!
興味のある方は、是非一度勝尾寺に参られてみませんか?


